年末年始の休診のお知らせ

今年も残すところ本日のみとなりました。
年明けから、コロナの影響で様々なことや状況が変化した1年でした。
来年以降も、まだしばらくこのような状況が続きそうな気もしますが、気を引き締めて新年度もスタッフ一同気を引き締めて頑張ろうと思います。


年末年始休暇のお知らせです。
12月31日〜1月5日まで全日休診となります。
1月6日より通常診療となりますのでよろしくお願いいたします。


それでは、よいお年を!


夏季休暇のおしらせ

2020年8月の夏季休暇のお知らせです。

8月10日(月):午前診療、午後休診
8月11日(火):休診
8月12日(水):休診
8月13日(木):休診
8月14日(金):休診
8月15日(土)休診
8月16日(日):全日診療

療法食やサプリメントなどの発注は、17日以降からの入荷となります。
暑い日が続きコンディションの崩しやすい時期になってきました。
暑さ対策に気おつけて体調管理に十分配慮してあげましょう。


傷口の小さい痛みの少ない犬の腹腔鏡下避妊手術とは?

当院では、腹腔鏡を使った犬の避妊手術を行うことができます。
腹腔鏡手術とは、内視鏡を使った手術法でお腹を炭酸ガスで膨らませてカメラと手術器具を入れてモニターを見ながら行う手術法です。
開腹手術に比べて、傷口が小さく臓器が空気にさらされたり無理にテンションをかけることも少ないため体の負担が少なく痛みもほとんどなく手術を行うことができます。

避妊手術の場合の傷口も半分以下に抑えることができ縫合糸もほとんど使わないため術後に傷口を気にすることもほとんどありません。

実際の手術の動画です。

血管も拡大されてしっかりと確認しながら手術を行えるため安全に手術を行うことができます。当院では、ほとんどの腹腔鏡下避妊手術は2ポート法で行っているため術後の傷口は2箇所(2糸)になります。

術後の痛みも少ないため日帰りで退院できます。
術後は7日位で通院していただき、抜糸して手術は終了となります。

腹腔鏡を使った避妊手術は、完全予約制となります。
ご希望される場合は、事前に当院にご予約のお電話の方をお願いいたします。


歯のトラブル:痛みはないが、頬が腫れている?

■慢性骨炎/歯槽骨炎

わんちゃん、ネコちゃんでは、顔が腫れるのは歯の根っこの周囲に膿がたまることでおきること(根尖周囲膿瘍)が多いのですが、そうでない場合も見受けられます。

先日、歯石とりと歯科検診をしたKちゃん(ネコちゃん、9歳)。

健康診断の時に、歯茎に腫れが見られましたが、痛みもなく、水(膿)が溜まったような柔らかい感触もありませんでした。

歯石の付着もみられていたため、この腫れている所のレントゲンでの確認と歯石とりの処置を実施しました。Kちゃんの顎のレントゲンを撮影すると、この場所は、骨が盛り上がっていることがわかりました。

これは、ここにある歯に炎症・感染が起こり、それに反応して骨が増殖(骨増生)したことにより、歯茎が腫れたと考えられます。

また、右のレントゲン写真から(緑色の矢印)、少しですが反対側の頬も同じような骨増生が見られています。そのため、原因と考えられる歯を抜歯して治療しました。

一般的には、『目の下など、顔が腫れる』や、『頬の皮膚が破れて膿が出てくる』などの症状の原因は、歯の根っこに感染が起こる根尖周囲病巣が多いです。しかし、その他にも、腫瘍や根尖周囲病巣がひどい場合は、顎が骨折してしまっている場合もあります。

腫れや痛みなどがある時は、動物病院への相談が大切です。

一般的な動物病院にあるレントゲンの機械は、胸やお腹などを大きく見る時は、とても有用です。しかし、歯のような厚い頭の骨に囲まれた所を見る時には、歯医者さんで撮るようなレントゲンでないとはっきり見えないことが多いです。
当院では、歯石とりの際には、必ず、歯科レントゲンを用いたレントゲン検査を実施しています。お気軽にご相談ください。

 


犬や猫の歯石の放置は危険です。下顎なら骨折の恐れもあります。

■犬の下顎犬歯の粘膜フラップ形成と組織再生誘導(GTR)

今回は、歯石が重度についているワンちゃんの治療です。
歯石とりの相談にこられた子ですが、前歯にかなり歯石と歯垢が付着しています。
あまり状態も良くなさそうなのですぐに歯石とりと歯科検査・治療を実施しました。

左右の下顎犬歯に歯石がとてもついています。(写真左)
歯石を除去してみると、えぐれたように歯周ポケットが形成されています。(写真中)

レントゲンでも、深い歯周ポケットが確認されました。(レントゲン写真左中)
犬歯にはぐらつきがないため、犬歯の歯石をきれいに除去した後に、歯周ポケットに骨補填剤を埋め、抜歯した切歯の歯肉を利用して粘膜フラップを製作しました。(肉眼写真右、レントゲン写真右)

 

処置後1週間目の写真です。縫合糸はまだ残っていますが、歯肉粘膜がうまく定着してくれたようです。
今後は、がんばって歯磨きをしてもらいながら、うまくポケットが改善されているか定期的に観察することになります。

歯周病が進行すると、深い歯周ポケットを形成してる場合も多く、下顎の場合ひどいときは骨折を引き起こすこともあります。
特に歯の内側は全身麻酔をかけないと詳しく解ることができない場合も多く、麻酔をかけてびっくり!ということも多いです。

当院では、歯石取りや歯の治療以外にも定期的な歯周病のチェックと歯磨きのアドバイス、歯石取りのタイミングなどを詳しくアドバイスしております。おきがるにご相談ください。